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東野圭吾
東野圭吾を模倣し、元首相暗殺事件を題材にしたオリジナル小説『二発目の空白』第十章
第十章 最初の空白 1 二〇一八年十一月二十七日。 午後四時十二分。 取調室。 モニターの中の真壁修司は、今より少し若かった。 四十代半ば。 髪にもまだ白いものが少ない。 向かいに座っている男。 神谷直人。 当時四十一歳。 細身。 黒いセーター。 伏... -
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東野圭吾を模倣し、元首相暗殺事件を題材にしたオリジナル小説『二発目の空白』第九章
第九章 二十五秒の証人 1 地下へ降りるエレベーターの中で、真壁修司は一度も時計を見なかった。 隣に野村亮介。 二人とも警察手帳を置いてきた。 拳銃もない。 携帯電話だけ。 それも電源を切っている。 地下二階。 扉が開いた。 冷たい空気。 蛍光灯。 ... -
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東野圭吾を模倣し、元首相暗殺事件を題材にしたオリジナル小説『二発目の空白』第八章
第八章 観測者の席 1 高瀬浩二の遺留品は、全部で二十三点あった。 財布。 携帯電話。 鍵。 眼鏡。 薬。 ボールペン。 手帳。 充電器。 腕時計。 そして、 黒いバンド。 午前九時十二分。 真壁修司は京都府警から送られてきた遺留品写真を、一枚ずつ確認... -
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東野圭吾を模倣し、元首相暗殺事件を題材にしたオリジナル小説『二発目の空白』第七章
第七章 引き金の向こう側 1 写真の中で、真壁修司は拳銃を構えていた。 両手。 正面。 銃口の先には葛城慎一。 撮影時刻。 午前十一時三十一分。 野村亮介は携帯電話を持ったまま、何も言わなかった。 真壁も同じだった。 否定できない。 前章までに見つ... -
東野圭吾
東野圭吾を模倣し、元首相暗殺事件を題材にしたオリジナル小説『二発目の空白』第六章
第六章 第三の選択 1 真壁修司は、画面から指を離した。 《22-A 真壁修司が事件を止めようとした記録》 《22-B 真壁修司が事件を止めなかった記録》 どちらも押さなかった。 葛城慎一が真壁を見た。 「どうする」 「何もしない」 「消えるぞ」 「消せば... -
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東野圭吾を模倣し、元首相暗殺事件を題材にしたオリジナル小説『二発目の空白』第五章
第五章 死んだ男との約束 1 約束の時刻まで、あと七分だった。 真壁修司は地下駐車場の柱にもたれ、腕時計を見た。 午前十時五十三分。 四年前と同じ時刻だった。 偶然ではない。 そう思った瞬間、真壁は苦笑した。 この数日間で、偶然という言葉を信用で... -
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東野圭吾を模倣し、元首相暗殺事件を題材にしたオリジナル小説『二発目の空白』第四章
第四章 声の証拠 1 二十本目は、翌朝届いた。 午前七時四十二分。 真壁修司が県警本部に到着して三分後だった。 メールでもない。 宅配便でもない。 机の上に置かれていた。 小さなICレコーダー。 黒い、ごく普通のものだった。 その下に白い紙が一枚。 ... -
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東野圭吾を模倣し、元首相暗殺事件を題材にしたオリジナル小説『二発目の空白』第三章
第三章 十九本目 1 十九本目の映像は、送られてこなかった。 真壁修司はそれを待っていた。 十分。 二十分。 一時間。 だが、何も届かない。 メールの最後に書かれていた一文だけが、モニターに残っている。 《あなたはそこで、安倍元首相本人と話してい... -
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東野圭吾を模倣し、元首相暗殺事件を題材にしたオリジナル小説『二発目の空白』第二章
第二章 十七本目の映像 1 高瀬浩二のパソコンから見つかった映像は、全部で十七本あった。 真壁修司がその事実を知らされたのは、翌朝の七時十二分だった。 ほとんど眠っていなかった。 昨夜、解析室のドアの下から差し込まれた紙は、証拠保全のため鑑識... -
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東野圭吾を模倣し、元首相暗殺事件を題材にしたオリジナル小説『二発目の空白』第一章
第一章 七月八日の音 1 その音を聞いた瞬間、三崎遼一は花火だと思った。 乾いた音だった。 夏祭りで聞く花火とは少し違う。もっと低く、空気そのものを殴りつけたような音だった。 だが、人間というものは、自分の理解できない出来事に遭遇すると、まず...